ルミナーで胃液採取
運動性、沈降時間
形態観察 原虫・細菌
200ml、1.5リットル胃液移植
冒険所見では粘膜の異常もなし
新規発生の状況 以降も発生が続く
結果と考察
血液検査、臨床検査では異常なし。胃汁移植で原虫叢が変わった。鼓張牛は20万円ほど安い
新規発生が続く
解剖所見も異常なし。肝不全、腎不全の疾病にかかると回復後も不食が続き廃棄
質疑応答
Q:金属異物の可能性は?
A:発生が多いのでその可能性は低い
Q:餌の状況は?
A:配合は自家配合、粗飼料はオーツヘイ
バイパスをしないで尿石のオペ をしたせり前の子牛の尿石 蔵前家畜医院 内田
陰嚢のすぐうしろを切開するとすぐ尿道。オペをして石を除去したが、翌日また尿がでない!膀胱がふくれてきたのでカテーテルをいれると、前後ろの両方から尿が出るようになった。
Q糸太くない?針付き細い糸で連続縫合がいいのでは?
つまらないようにゆるく縫合したが、針付きで縫うほうがいいのですね〜
Qバイパスしたところでつまることはあるのか?
ある。膀胱内の石をオペのときに除去するのが大切である。
極端な山間地域。ほぼ一車線で移動が大変
繁殖牛:約700頭 畜産生産額:約1億円
畜産を取り巻くスタッフ
役場、JA、開業、自家専、NOSAI、獣医師、和牛青年部
診療内容
一般、巡回、自衛防疫、受精卵事業、ワクチン
それぞれの問題点
巡回:移動に時間がかかる
⇒救急、繁殖障害、去勢
3ちゃん畜産
⇒牛の捕獲、保定が困難
対策
巡回分を早く回る
これからは
専業多頭農家が増えるので過渡期をどのように乗り切るか?
広域連携の診療に期待
より効率のよい方法への転換
体験症例1
左右眼けん結膜に生えた睫毛(先天異常)
キシラジン麻酔で基部を座滅、切除
デキサ、マイシリンで洗浄中
体験症例2
セイタカワダチソウ中毒
初年度放牧牛が多食
ゆっくり眠るように死亡する
毒成分はサポニン
帰化植物のために認識できず?
質疑応答
Q:サポニンの解毒剤は?
A:無い。強肝剤等を投与
Q:セイタカワダチソウの毒性成分解析はしたか?
A:していない。本などではサポニンと記載されている
Q:椎葉は牛歩を使っているがどのような状況か?
A:電話回線を使うことで夜中の呼び出し音への苦情
勝手に取り外してしまう
人工授精師の不足
知識だけでは解決しない問題。
畜産関係者が生産者へ指導するのではなく支援し、その能力を引き出し、生産者の主体的活動の向上を目的とする。
人とどう接するかをシステマティックに考える。
農家への伝え方を考える。例えば「お笑い」で農家に伝える、見る人を引き込む、楽しんで学ぶ。
今後、個体診療からプロファイルテスト、プロダクションメディスン。つぎはワークショップが流行になるだろう。
レントゲンをデジカメで撮る。CR、DR
バルグット(アースジェネター)
免疫・時間
初乳からの伝染病の可能性⇒しかし、初乳は重要
加熱による初乳の変化
63℃:粘性増加、凝縮
56℃:凝固なし
60℃:粘性増加、凝固なし
加温による病原体不活化
60℃で10分以上
加温による初乳成分の変化
ほとんど差が無い(IgG、Vit.Aも変化なし)
子牛に生乳、初乳の細菌数と生乳加温機の効果
大腸菌減少、黄色ブドウ球菌滅菌
加温した初乳の効果
加温機導入後、子牛の腸炎が減少
農家の感想
子牛の薬剤投与減少、作業時間が気にならない、子牛が健康になった
第一胃液移植による慢性鼓張症の治療と第一胃内繊毛虫の変化 宮崎大学 三島貴吉備
鹿児島県A牧場
鼓張10頭、正常牛3頭で原虫の比較を行った。
両群で臭いや色、PHで差はなかったので原虫を比較した。
治癒群は初めから原虫の密度が高く、改善群では初めは低かったが高くなった。
治癒群は原虫の種の多様性がみられた。
母牛からの感染が大事
発情が来ない原因 離乳時期、離乳時期、栄養時期
吸入刺激⇒ホルモン異常 子育てのストレス
早期離乳のメリット 分娩間隔短縮 成長差 省力化
デメリット 子宮回復が遅い 寂しい 代用乳の手間、経費
矛盾する見解
初期妊娠は母体の胎児抗原へのバランスが必要
原因不明の習慣流産は母体の免疫機能の破綻が存在する可能性がある
習慣流産の原因
l 子宮の形態的異常
l 配偶子の染色体異常
l 母体の内科的疾患
l 生殖内分泌学的異常
l 感染症罹患
l 原因不明
妊娠と免疫の関係
正常妊娠中はTh1が抑制、Th2優位
自己免疫疾患(=Th1応答の増大)は習慣流産の原因になる
サイトカインは重要
習慣流産牛ではTh1優位
妊娠中毒は先天性免疫の過剰反応
家畜ではリピートブリーディングの原因に免疫現象を想定することは少ない
家畜の特殊性
―特定の交配関係が希薄
―受精卵移植では全異種移植片が子宮に入る
―人よりデータが少ない
原因不明の不受胎は存在する
―実験モデルの必要性
実験モデルの作成
体細胞クローン胚の移植による実験系(作成中)
・超音波診断
・心臓疾患
●外科全般
・腫瘍の免疫療法
手術、麻酔の動向 H11年オペ100頭若から200頭強へ
牛のオペ H17年度 25件 骨折が多い。
H18年度 骨折がやはり多い。
宮崎大学の牛のオペ室、パドック等の紹介
麻酔方法は犬猫様の機械や、イソフルランを使用
牛の前しい麻酔の注意事項
注射麻酔より吸入麻酔
誤嚥が防げる
骨折治療のポイント X線の重要性
骨折?脱臼?
開放骨折の可能性は?
無処置(安静)?外固定?内固定?
ペイできる?
牛の骨折は中手骨、中足骨、脛骨が多い
脱臼と間違えられることがやすいが、若い牛に骨端線の分離が多い。
2,30年前、育成牛の中足骨骨折。開放骨折でなかったのでギプスで治癒した。現代ならキャストでもっと治療ができるはず。
骨折だけでなく、尿管膜も臍ヘルニアも治る疾患である。牛の外科分野の技術を発展させ、継承していかなければならない。
質疑応答
Q:胃液投与は200mlでも1.5リットルでも効果は変わらない?
A1.5リットルのほうがよいと思われる
Q:ホワイトヘイファーの実験は?
A:受胎するかはPGとIFN-γに左右される
Q:開放骨折の症例で中手骨の骨折でキャストを巻いてその後実は開放骨折で腐ってしまった
A:腐ってしまったらもう無理。中手、球節は血行障害を受けやすい、細菌も繁殖しやすい。時間と障害程度が治療選択に重要、特に時間。細菌がいると骨膜反応が遅れる。窓を作って骨をしっかり再生させる。
Q:途中でギブスをあけて確認したほうがいいのか?
A:10日〜2週間ぐらい早めに開けてついていればそのままで治癒する。2回も巻く必要はない。窓をつけてもいい
Q:ギブス装着の体重制限は?
A:おそらく制限はない。ただし、大きいものほどギブス装着期間が長くなる
Q:深肢屈腱断裂の治療法は?
A:ギブスで固定して、不動化した方がいい。軟部組織の損傷程度による。